孤月

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毎日暗澹とした気持ちで同じような日々を繰り返して、私の心は壊れかかっていた。世の中の悪を見たくなくて、周りの善の部分だけを無理やり見ようとしていた。自虐することで周りを善に仕立てようとした。上っ面を繕って、毎日悪を善に正そうとした。ある意味廃人だった。しかしある時ある人に言われた。
「あんたって性格がひん曲がってるよね。」
私はそこで気づいたのだ。自分がやっていることは唯の自己満足であり、誰かから見れば悪なんだと。自分は善の人間だと驕り高ぶっていたのだ。そして悪が全て悪いとは限らないとも自覚した。そこで、今まで積もりに積もった私の悪の一面が溢れ出した。壊れかけだった心も完全に崩壊した。
前を向こうとしても今までの罪悪感は消えない。無自覚に傷つけていたかもしれないという事実から目を背けたいのか、体も悲鳴を上げている。
まだ、夢が醒める前。

3/20/2024, 10:26:39 AM