nada

Open App

朝日は昇るもの、夕日は沈むもの。
ですが、太陽が空に見えるようになるから朝だし、太陽が空に見えなくなる頃だから夕方であって、夕方だから日が沈むのではない。
太陽の動きが先、朝・夕という名前は後。
しかし、その上、実際は地球の方がクルクル回っているのだ。太陽は動いていない。こっちが動いている。
地球が自転しているから、太陽が動いて見え、太陽が出ているか出ていないか、昼か夜かというのは人類にとって一大事だから、見せかけの太陽の動きに沿った時間の感覚が生まれ、夜が来たら一区切り、というだけでは飽き足らず、その夜の始まりの頃に夕という名をつける。夕はそもそも三日月の形を模したものだから、その月が見える頃ということで、夕方と幅を持たせた時間の呼び方を使い出し、その時間の区分が人口に膾炙しまくって、その時間帯に見える太陽のことを夕日と呼ぶようになり、で、わたしたちはいつだって自分から見えるものばっかりを事実だと思い込むから、“夕日”が“沈む“のではないかしらね。

夕が三日月の象形文字だって知らなかったな。“夕日”って混乱した熟語だ。

4/7/2024, 11:25:56 AM