『たとえ間違いだったとしても』
「ま、待て! 金ならやる! いくら欲しい?!」
その言葉に耳を貸さず、俺は剣を振るう。
ブシャッ、と鮮血が飛び散り、俺の服などにもつく。
俺には、やるべき事がある。
それは、たとえ自分を犠牲にしようと、確実に成し遂げなければならない事だ。
だから、今日も人を殺す。犯罪だって必要ならやる。それが俺だ。
「だから、待っていてくれ、小夜」
俺は、歩き出す。次のターゲットへと。
この選択が、たとえ間違いだったとしても……俺はやる。
小夜は、俺が唯一『俺』でいられる、大切な人だから。
4/24/2024, 8:27:58 AM