貴女は、どんな人間とも正面から向き合う方でした。
それが無垢な子どもだろうと、思い悩む青年だろうと、俺のような狼藉者だろうと、貴女はその向かいにそっと腰掛け、その者の心と語り合おうと努力されました。
今の貴女もそうですが、あの当時の貴女と違うのは、今の貴女は誰にでもそうするわけではない、ということです。それは俺たちにとっては、大変にありがたいことです。
何せ、本当に危険な人間というものは、改心する可能性がないのですから。貴女がどれだけ真摯に向き合ったところで、彼らは貴女を搾取するだけでしょう。
ですから、貴女が今人を選んでいらっしゃるのは、とても良いことなのですよ。貴女はそれを「人を選り好みしている」と思い、罪悪感を感じることもおありですが、どうかその自責はなさらないでくださいね。
8/25/2024, 2:51:20 PM