漣 蓮斗

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テーマ 魔法

「ここの施設に行くんだよ。」
お父さんから突然その言葉を発せられ、一つのサイトを見せてきた。
「なんか病院ってより、隔離されてる建物って感じだね。」
写真的には周りが森で場所が分からず、少し不気味な雰囲気があった。
「まぁまぁ、そういやここなら君を治せるらしいよ」
「..え?」
僕には生まれてから手と足がなかった。綺麗さっぱり切断されたように無かったらしい。

「..ん?」
いつものようにベッドで寝たら、知らないところで目を覚ました。
「こんにちは、」
「..こんにちは」
知らない白衣の人に話しかけられた。
「今日から君の世話とかをしていくよ」
部屋の周りは真っ白で何も無かった。この部屋は前居た病院より不気味で怖かったが、僕に手足をくれるということなので静かに人の言うことを聞いた。そういや、お父さんには予定があったら会えるようになるらしい。

「今日は手術なの」
あの先生に言われた。やっとくるんだ、手も足も。と思い、気持ちを高ぶらせた。
「じゃあ一旦おやすみ」
先生に言われると眠気が強く襲ってきた。

「鏡は見ちゃ駄目だよ。」
先生にそう言われたから言う通りに見ないようにした。といっても鏡はこの部屋のないのだから心配はしなかった。
「やっと、歩ける、起きれる」
自分のふわふわした手の感覚を覚えながら満足感に浸っていた。


手術が終わった後のお父さんと会う日がやってきた。これが最初、僕の手と足にびっくりするだろうなと思っていた。
「どうぞ、」
知らない白衣の人が僕とお父さんをガラスの反対側で会わせてくれた。
『..僕の子』
僕は久しぶりのお父さんに喜び、手をガラスに添えた。
「えぇ、そうですよ」
ニコニコしている白衣の人。
『ふざけるな!!なんてことをしたんだ!!』
怒り覚えているお父さんが白衣の人の近くに行った。
「はぁ..」
ため息を吐いて、白衣の人は僕のお父さんを叩いた。
「これはあなたの子です。」
叩いた白衣の人がとても高圧的な態度に自分は怒りが来て、強く手を使ってガラスを壊した。
「許さない」
そう言い、白衣の人に手を伸ばし、力いっぱいその人を潰した。
「これで大丈夫だよね」
『ごめんね、こんなことになっちゃって』
お父さんは僕より何倍も小さい手をガラスに合わせた。その時、違和感をやっと覚えた。

おわり

2/23/2025, 10:41:27 AM