春爛漫
ひらひらと
風にほどける花びらが
道の上に、そっと光を落とす。
淡い桃色は
誰の心にも触れずに
ただ、季節の呼吸だけを映している。
足もとに積もる花影は
過ぎていく時間のやわらかな証で、
触れれば消えてしまう儚さを
そっと抱きしめているよう。
空を見上げれば
枝先は満ち、
もうこれ以上咲けないほどに
春があふれていた。
その真ん中で
胸の奥の小さな願いが
ひとつ、またひとつ
静かに芽を出していく。
春爛漫。
世界が微笑むようにひらけて、
心の奥のまだ名もない想いまで
そっと照らしてくれる季節。
眞白あげは
4/10/2026, 12:28:28 PM