夏草
勢いよく伸びる葉と茎
小さな命達の隠れ家
ジリジリと肌を焼く陽の光と
傍らに置いたラジオから流れる
アナウンサーの興奮した声
吹き出る汗もそのままに
無言で大地から緑を抜き取る
毎日毎日プチプチプチプチ
コレが今の私の日課だ
抜いても抜いてもグングン伸びて
親から譲り受けた古くて広い家の庭が
あっという間に雑草だらけになってしまう
雑草と言う名の草はないとは言うけれど
雑草ほど逞しい草はないだろう
本当に彼らの生命力には頭が下がる
いつかこの家も
彼らに覆い尽くされ
自然に還るのかもしれない
だが、今はまだ足掻いていたい
『打ったー!逆転満塁ホームラン!』
あの高校球児達のように
私も最後まで諦めずに
頑張ってみようと思う
8/28/2025, 2:43:52 PM