「エイプリルフール」
「時は22177年!!!」
いきなり嘘をつくな。
「ボクらは宇宙を超えた存在を守るべく!!!」
そこまで大事ではなかっただろ。
「もんんのスゴイ力を発揮して!!!」
そうか?
「立ち上がった!!!」
まぁ……そうだな。
「ボクはあまりにもおっかない存在に勇敢にも立ち向かった!!!」
自分はいないことにされてる気がするが。
「いいや、そんなことはないぞ!!!キミも素晴らしい闘いっぷりを見せてくれた!!!スーパーダークマックスマーベリックストームレーザーを見事に使いこなしていて胸熱だったよ!!!」
そんなことはしてない。
「そしてボクらはそいつを打ち倒した!!!」
そもそもまだ正体もわかってないだろ。
というかはちゃめちゃな嘘をつくな!
「何を言っているんだい?今日はエイプリルフールだぞ!!!今日に限ってはウソをついても許されると聞いたが?!!まさかそれもウソだというのかい?!!」
いや、そんなことはないが……。
(あ、それなら自分も嘘をついてやろう。)
「ふふふ……。知らなかったか……?この世界が、この自分によって作られたものである、ってことを……?」
「いや、知ってるよ?正確には、キミではない何者かが作った世界である、ってことくらいだが!」
は……?それはどういう───「そのうえでボクは自称マッドサイエンティストとして振る舞っているのさ!!!」
「その『何者か』によってボクらは都合良く動かされたうえ!!!この世界を傍観する存在が複数いるってことも知ってるよ!!!」
……どこを向いて話してるんだ……??
「ボクが君たちの存在に気づいていないとでも思っているのかい?そいつは大間違いだ。ボケッとした顔をしているが、君、君たちだよ。画面の向こうにいる、君だよ。」
画面?なんの話だ?
「ボクはきっちり君たちのことを認識している。そのことを忘れずにいたまえよ。」
なーんてね!これはウソだよ!!!
だって今日は、エイプリルフールだからね!!!
4/1/2024, 11:54:31 PM