ルナルナ

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─────「私達の絆は世界で1番だね!」

そう言って笑いあった日を私は今でも覚えている。

幼い頃私は人と関わるのが苦手でずっと影に隠れているような子だった。

そんな私を、貴方は見つけて…スっと手をさり気なく差し伸べてくれたよね。

正直、物凄く嬉しかった。

あんなに優しくしてもらった事は今までに無かったから素直に喜んでその手を握り返した記憶がある。
あの手の温もりはきっとずっと忘れないだろう。



貴方の優しさは本物で決して私を裏切ったりはしなかった。ずっと隣にいてくれた。

私も貴方に心を許していた。





だが楽しい時間はすぐに過ぎ去る…桜が舞ったあの木の下で私たちは誓った。


「私達の絆は世界で1番だね!ねぇ…またここで会いましょう!!」って


だから毎年私は桜が咲く時期になるとそこへ通った。
でも貴方は来なかった。
何年通っても、貴方は姿さえ見せなかった。

「…何してんだろ、私」

もう諦め半分な気持ちでいた。


「あ!…いた!!」

懐かしい声がして…振り返れば、、、

「ぁ……っ、遅い!何年ここに通いつめたと思ってるの!!」

「ごめんね…色々あって…((ニコッ」

あの時と変わらない屈託のない笑顔で…貴方がやって来たのだった。



半分諦めてたけど…私は間違っていなかった。




私達の絆はやっぱり世界で1番だ!









3/6/2023, 1:27:20 PM