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「どうしても…」


どれだけ考えても、どうしても解らない。
一体何処で間違えたのだろう?
何をどうすれば正解だったのだろう?

ごく普通に貴方と出逢い、信頼と愛情を育てた。
派手ではないけど、穏やかな貴方は、私にとってかけがえのない人になってた。
この幸せは永遠に続くと思っていた。

でもそれは単なる私の希望的観測で、錯覚で。
貴方は私の元から去って行った。
「ごめん。」その一言だけで。

「君は僕には勿体ないよ」「君にはもっといい人がいるよ」だなんて、何の言い訳にも、別れの理由にもならない言葉を吐いて。

結局理由なんてなかったんだよね?
単に私に飽きただけなんだよね?
そして、ハッキリした理由はないけど、でも私と居るのも苦痛になってきたから、口当たりのいい言葉を吐いて、自分が悪者にならないようにしたかっただけなんだよね?

狡いよ。
どうせなら、こっぴどく振って欲しかった。
そしたら例え傷ついても、逆に「いい女になっていつか後悔させてやる。見返してやる」って思えただろえから。
悲しみを、悔しさを、自分を磨くエネルギーに代えられただろうから。

でも今は中途半端で、怒るに怒れず、泣き叫ぶのも何か違うし。
その分この気持ちは何処にも待って行きようがなくて。
自分でも何がしたいのか、何をしているのか解らない毎日を過ごしていた。

そして今。
どうしてこうなった?
何処で間違えた?
どうすれば良かった?

何度考えても、どうしても解らない。
動かなくなった貴方の身体と、血塗れの自分の手を見つめながら自問自答する。

5/19/2025, 12:40:34 PM