『眠りにつく前にホットミルク、飲みませんか?』
あたたかいですよ。と、私の前にホットミルクを差し出す。湯気が揺らめき、とぷん、とミルクが波打った。
でも……
「アナタ、誰ですか?」
そう、目の前の人を私は知らない。
赤の他人が不法侵入している状態。
『私はまどろみのなかに見える妖精ですよ?
怖がらないで、ほら……』
またホットミルクを勧めてくる。
時計は25時を回っている。最近寝不足が多くて疲れていたし、もう不審者でもなんでもいい……と、ホットミルクを手に取りごくんと飲んだ。
その瞬間わたしはすうっと眠りについた。
【『まったく、こんなところで寝てしまっては良質な睡眠は取れませんね。』
僕は疲れきった彼女をベッドの上に乗せ、布団を掛けてやった。アラームだって、いらない。10連アラームは体に悪いのだ。
では『おやすみなさい、またいつか』】
11/3/2024, 2:36:33 AM