ある日の午後、空は灰色の雲で覆われ、
しばらくしてから、静かに降り始めた雨が、
いつまでも降り続いていた。
雨粒は窓ガラスに打ち付ける音を立てて
道路は水たまりで一面に覆われ、
人々は傘を差して歩いていた。
風も強く、街は静寂に包まれた。
そんな中、彼は自宅の窓から、
降り続く雨を眺めていた。
彼は本音を話せなくて悩んでいた。
悩みを解決する事も
相談に乗って解決策を出すことも
彼の心はどこか憂鬱で、
やろうにもやれなかった。
雨音がますます彼を落ち込ませるようだった。
─────『いつまでも降り止まない、雨』
5/25/2023, 7:26:13 PM