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『世界の終わりに君と』

もう、何も出来ないのだろうか。急に脳裏にこんな考えが過った。「この世界から消えたい」そう思っていたはずなのに。私は最後のひとときをこのくだと共にするのか。そう考えるとなんか嫌になった。私は、いつもをいつもどうり過ごすことにした。一日はたちまちすぎ、太陽が月とバトンタッチをした頃、私はあの子の元へ行くことにした。カーテンを開けるといつも通りあの子は空を見ている。

「今日も時間どーりだね」

そう言うとあの子は微笑むように笑った。まるで全てを知っているかのようだ。
「どーした急に」
その顔を見た瞬間。何も言えなかった。心配そうにする顔から見るに、どうやら私は涙を流しているようだ。
『いや、なんでもない』
ひとつの曇もない涙に私のぐじゃぐじゃな顔が写った。
『なんでもないから。ほんとに、』私は百点満点の笑顔を見せた。そしてあの子を抱きしめた。私がわたしであるうちに。

朝、起きると私は家のベッドにいた。昨日は…何やったっけ?体にはたくさんの管と口に着いたなんか透明なマスク。ベッドの上では泣きながら女の人がないている。ずっと寝てるみたいだけど、私この人の事、知らない。



6/7/2024, 1:17:58 PM