路地裏に捨てられていた、子猫を拾った。
丸くてキラキラした目をした、純粋無垢な子だった。僕はその子を連れ帰って、綺麗にしてあげた。幸い怪我も病気も無いようで安心した。僕はその子を飼うことにした。名前は、マリ。そう名付けた。首輪をつけて、檻に繋いだ。マリはすくすくと成長した。それと同時に、僕にとても懐いてくれた。僕はマリと四六時中一緒にいた。身の回りの世話は全てやってあげて、ここにいたらマリは何もしなくていいんだと教えた。それと、マリには特別な教育をした。ある日、マリにお家に帰りたいかと聞いた。マリは黙って首を横に振った。かつてキラキラしていた目は、虚ろに僕だけを写していた。マリは僕に心酔していた。だから、僕らは結婚した。いつまでも愛しているよ、マリ。
11.15 子猫
11/15/2024, 11:39:08 PM