すい

Open App


木々を揺らし通り過ぎていった風が、
もう二度と戻ってこないように、

きっとあなたもいつか、
私の前から消えてしまうのでしょう。


心地よく頬を撫でる風も、
私の体温を奪い荒く吹き付けるあの風も同じなように、

きっとあなたはこれからも、
私に嘘をつき続けるんでしょう。


気分屋でフラフラしてるあなたを留めておくのは大変だわ。

ほんとうに、どうしようもないほどずるい人。


でもそんな風のいたずらがたまらなく愛おしい私は、
きっとどこかおかしいのね。



                   『風のいたずら』

1/17/2025, 7:19:20 PM