赤い糸
「運命って素敵だよねー」
「はぁ、運命?」
「そう!運命!めっちゃ素敵じゃない?」
「そう?そうでもなくない?」
「いやいや、そんなことないって!」
「はいはい、そーですか」
彼女のロマンチストぶりには慣れていたはずだがここまでとは…
彼女とは小学生の頃から一緒で現在(高校生)も仲良くしている。彼女と私は正反対の性格だ。これは先ほどの会話からも読み取れることだ。
真反対だからこそここまで仲良くできたのだろうか……?時々そう思う。
(運命…ね…)
私の性格上運命などというものは基本的に信じない。だが、そんな私にも、1つだけ思いあたる節がある。それは、彼女との出逢いだ。
小学生の頃は冷めきったこの性格のせいでいじめにあっていた。そんなとき助けてくれたのが彼女だ。
彼女の明るい性格は当時冷めきっていた私の心に温もりをあたえてくれた。
彼女と出逢わなかったらもっと冷めた人間になっていたことだろう。彼女には感謝しかない。
その出逢いを運命と呼ぶなら、運命だけは信じてやってもいいと思っている。
fin
7/1/2024, 9:57:12 AM