終わるのが怖いから始めない、と決めたときがあった。始まるのが怖いから終わりにしよう、と決めたときがあった。孤独が怖いから誰かに縋った夜があった。その夜を思い出しながらその誰かになった夜があった。全ては表裏一体で。太陽と月みたいで。でも二つとも、紛れもなく光だった。少しのなにかで、隠れて見えなくなる光だった。それでも僕は、誰かと一つになりたかった。叶うことはないとわかっていながら。
11/5/2024, 4:03:48 PM