あやふや

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かつて切符を差し出して言った。
「わたしは線路を走ります」

親が待つんです。
あの山間まで急いで、早く。

なぜ待つのですか!
一秒だって惜しい!

ミンチ。

陽が昇る頃に乗せて貰いました。
そうして車掌は言うのです。
「戻りの切符を見せてください」

わたしは堪らず走り出しました。
煤けが着いた手で拭うものだから、
絞めようとする怨みに見えました。

#45『善悪』

4/26/2026, 5:15:55 PM