今日は満月の日。ラトの精神が荒れる日。
「ラト、大丈夫だよ。」
「あるじ、さま。あるじさま…」
泣きながら私に縋り付いているラトを見ていると、なんだかいけない気持ちが湧いてくる。
「大丈夫。大丈夫。私はここにいるよ。」
そう言ってラトを撫でるとラトは真っ赤に腫らした目をこちらに向けてきた。
「あるじ…さま…。わたしは、わたしは…主様以外…何もいりません…だから、どうか…私の傍を離れないでください…わたしを…嫌いにならないでください…」
そう言って泣いてる彼はとても可愛かった。
「うん。私もラト以外いらないよ。大丈夫だよ。嫌いにならないよ。ずっと傍にいるよ。」
そう言うと、彼は首元に甘く噛み付いてきた。
「あるじ、さま。」
彼は求めるような目で見てきた。
その目が可愛くて、可愛くて。
「ふふ、大丈夫。大丈夫だよ。」
そう言い聞かせるように囁くと彼はもっと噛み付いてきた。首元、唇、腰、手、腕…色々なところに噛み跡を付けられたところで、ラトは泣き疲れて寝てしまったらしい。
「おやすみなさい。ラト。」
そう言って私もラトの首に噛み跡を付けて眠りについた。
4/20/2024, 10:54:31 AM