作品No.150【2024/08/28 テーマ:突然の君の訪問。】
二十三時も過ぎた頃。突然にきみが、私を訪ねてきた。
他愛もない話を、日付が変わってもし続けて、やがてきみは帰っていった。「また」と、声をかけたのに、それには答えないきみに、違和感をもったのに、知らぬふりをした。何度も振り向いて去っていくその背中が、やけに遠く思えたのだが、私は気にしないことにした。
朝になって、きみが永遠にかえらないと知ったとき、私は悟った。
あれはきっと、別れを言うための訪問だったのだ。
8/28/2024, 2:57:54 PM