〈何者かへの依存〉
新しい本を買ったとき宝の地図を手に入れた気分になる。
たとえつまらない日常生活から向け出せなくても、本さえあれば私は、何にだってなれるし、何処へにでも行ける。
本を読む時、自分視点の人物の姿・形が明かされていない時は自分の理想の姿とか、普通に自分を当てはめて、何者かになった気分で読む。
それはきっと何かになりたい、どこかへ行きたい自分の心が現れている証拠だと思う。
私はまだ学生だから、社会のルールだとか、社会の厳しさなんてものはまだ理解しきれていないし現実を見れていないと思う。
だからこそ、何者かになってみたいし、大人になったら沢山旅したい、なんて思う。
実際は何者かになれる人なんてほんとひと握りで、将来はデスクでPCと睨めっこをして、お金が有り余る訳でも無く、休日は家に引きこもるのだろう。
そんな未来が見えているし、今が楽しい訳でもない。
だから私は、今日も本の世界に依存する。
(新しい地図)
4/7/2025, 10:57:11 AM