あかね

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「嘘」にちなんでアリストテレスの「問答法」について考えた。

アリストテレスの師匠、プラトンは「無知の知」を唱えた。どれだけ賢い、と言われる人であってもこの世の原理原則、仕組みを全て知っているなんて1人たりともいない。プラトンは傍からみれば天才と言われていたがその真実に目を向け真摯に学んだそうだ。
「問答法」はいわゆる知識人にあらゆる物事について質問していくのだ。人はこれが正しい!という各々の価値定規で物事を見ている。だか、本当にそれは絶対なのか、それを尋ねまわったのだ。
その逸話の中で「嘘をつくことは悪か?」という問いを投げる。大抵、悪と答える。そこでアリストテレスは自殺をしたい友人がいて、「ナイフがあれば首を切れるのに・・・君、持ってないかい?」自分はちょうど持っていた。しかし死なれたくないので「持ってない」と答えた。この嘘は悪なのか?と聞く。

このような切り口で知識人たちを詰まらせたことでアリストテレスは投票により処刑されてしまう。理不尽なことだとは思う、しかし、そうなることを予想できなかったのか?とも思う。要するに、何事も捉え方次第なのだ。

絶対、の価値観なんてないのに、多くの人は(受験生の私も含め)そういったものがあるように思ってしまう。
得意げになり、私はテストの場でその虚構さに撃沈したことが何回もある。謙虚さは根底にあるべきだ、と思った日だった。

4/1/2023, 2:50:51 PM