#48『部屋の片隅で』 電気も消えたまま。開けた窓から風が吹いて、白いカーテンは揺れ青白い光が差す。ソファでうずくまって泣く私はより部屋の空気を重くする。 私達の関係を保証したそれも所詮ただの紙切れで、残った写真の笑顔に甘い言葉はいつから偽りに変わっていたのだろう。 突如、ボヤけてもわかった煌めきは前に投げ捨てた指輪だった。
12/8/2023, 9:01:55 AM