緒方

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この家の前は、いつも紅茶の香りがする。

平凡な通勤途中の、ちょっとした楽しみ。

ソファーから無理矢理体を起こして向かう早番の日も、終電へ急ぐ帰り道も。

品種なぞ分からずとも、それは確かな幸せの欠片。

穏やかな誰かのティータイムと、今を忙しなく生きる私。

二つを繋ぐのは、香り高い一杯の紅茶。


【紅茶の香り】

10/28/2023, 9:42:23 AM