郡司

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水の雫が落下するさまをハイスピードカメラで記録した映像は面白い。美しく丸い水の球が水面に落ちると、衝撃の入った深さのぶん水面に水が戻り、振り子が落ち着くように水の行き来が落ち着いてゆく。雫がまん丸なのは、集まった水が水の集合の中心へ引きつけられるからなんだそうだ。

「雫」の字はいつ頃できたんだろう? 雨降るさまを表した文字らしいのだけど、「雫」の意味として「中心へ集まる」というのもあるらしい。雨粒の落下速度って速いはずなのに、水の雫の性質も知ってたのかな…?

液体でまん丸、凍って六花、気体でH2Oグリッド。
ところで、神道で「みすまる」と言うとまん丸の球だ。命はまん丸。人類全体の動きは流れを持っているみたいに振る舞う。水みたいだ。一人(一滴)はまん丸、個人が花咲いて六花、シンプルな個は目に見えないグリッド…

一人ひとりは大河の一滴みたいだ。けど、六花に二つと同じものが無いように、誰ひとり同じじゃない。でも共通性は多く持っている。落下した雫が周りの水の動きを引き出すように、人間も相互に作用し合う。明るく開放的で朗らかな、楽しくて幸せな「響き・雰囲気・振る舞い」は、澄みきった「良き一滴」そのものだ。

一滴の雫のような「人ひとり」は、やがて大きなうねりの海をも呼ぶ「作用力」を発振できる。無力なんかではないのだ。本当に。

4/22/2024, 8:56:50 AM