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モンシロチョウ

細い脚から見える、血管は脈を打ち、ぐるぐると回っている。羽は湿っているみたいに、うまく動かせていない。それどころか、蝶は、何度か羽を羽ばたかせると、ゆっくりと地面へ舞っていった。

「肺」
行儀悪く、不衛生に、指をさした。風が吹こうとも、動こうとしない蝶の目は、見えていないようだった。首、胸、心臓へと向かっていく細い線の形をした首根は、そこらに生えている雑草を、薄めて切って、比べてみても、まだ届かない。わたしには、まるで、はあ、はあ、と荒く呼吸をしているように見えた。

5/10/2024, 8:12:39 PM