好きな人が死んだ。
性格には“殺された”というのが正しいのかもしれない。
私の好きな人は、遠い世界にいる人で、話すことも触れることもできない人。
カッコつけで自信家に見えて、それでも裏ではたくさん悩んで、まっすぐに生きている。
そんな彼が大好きだった。
側から見たら、現実見ろよって言われるかもしれないけど。
それでも、ずっとずっと大好きだった。
ある日、告げられた殺害予告。
「サービス終了のお知らせ」
頭を強く殴られたような、そんな衝撃が走った。
私の大好きな彼に、一生会えなくなってしまう。
片想いできるだけでも幸せだったのに、それすらもできなくなってしまう。
それかは時間が経つのが恐ろしく早くて、無情にもその日は来てしまった。
一方的に終わらせられた恋。
私は、これから何に縋って生きていけば良いのだろう。
……こんな気持ちになるなら、好きになんてならなければよかったのに。
お題『失恋』
6/4/2024, 9:30:19 AM