織田

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ブランコは本来
足を離して乗るのが正しい

でも離せない

あまりに不安定で
あまりに高すぎる

だけど足を離さないと
待っている人に怒られる

座るならベンチに行けと

でも私はブランコが好きだから
夜中にブランコに乗る

真っ暗の中一人で
足を地面につけたまま

ゆらゆらゆらゆら

ある日あなたがここに来た
あなたは隣のブランコに座った

あなたは私を見て
なぜ足を離さないのか聞いた

私は少し考えて
怖いからだと答えた

あなたは怒らなかった

あなたはしばらく静かになって
それから煙草をくわえた

あなたも足を離さず
ゆらゆらゆらゆらしていた

私はあなたを見て
なぜ足を離さないのか聞いた

あなたは少し考えて
煙草の火が消えるからだと答えた

二人でゆらゆらゆらゆらしていた

毎夜毎夜そうしていたら
ある日あなたは
煙草を吸わなくなった

私はあなたを見て
なぜ煙草を辞めたのか聞いた

あなたは少し考えて
それからとっても考えて
少し照れくさそうに笑った

“好きな人に
  煙を吸わせたくなくなったんだ”

2/1/2026, 12:34:08 PM