バレにはなりますが。この先

【！死ネタ注意！】

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ふとしたときに思い出す会話がある。
きっとそれは今から久しぶりにあの人にあうからかもしれない。
待ち合わせ場所は見晴らしのいい高い丘の上。
あの人はいつも自分より先にそこにいて、丘の上から自分の姿を見つけるのが楽しみなのだと言っていた。

あの人は知識のある人だった。
出会ったのも同じ場所。
あの人はただそこにいた。

「戀」の成り立ちは知っているか？

「戀」というのは「いとしいとしと言う心」らしい。

「恋」は下心ともいうらしいが、

昔の人が「いとしいとし」と言った「心」はいつからか、「下心」に変わっていったらしい。

では、愛は？
「愛」は「かなし」いもので「いとし」いものだときいた。
そして「愛」は真心だとか。

昔の人は「戀」の中に「いとし」という「愛」を見た。
今の人は下心を隠さずに恋を伝え、それはいつしか真心になり、「愛」に変わるのだろう。

あの人はそう自分に教えてくれた。
それなのに、それなのに、だ。

なぁ、なぁ、
いとし、かなしき君よ

「愛」は「哀」だよ。
そして、「I」なのだ。

いとしいとしと言う心はきっとその相手が恋しいからだ。
だって恋は1人では出来ないのだから。

「I」は1人で
「愛」は「哀」しいから。

なぁ、だから。
恋をした、愛を、与えてくれた。
だったらもう離さないだけだろう…？
だからさ、だから…

「こっちにこいよ……」

あの人は今日もただ静かにそこにいた。

貴方が来る。それを高い丘の上から見る。
今日も貴方の姿を見つけた。
久々になったけど、貴方は今日も恋を乞う。

下心が真心に変わりそれを愛だと言うのなら……
愛を哀にしたくないのなら。

貴方こそ

「あいにきて」

「あぁ、今から君に愛に。哀に。逢いに。」









逝くよ。



小高い丘の上。
見晴らしのいいそこには、

真っ赤な薔薇の花が5本、赤いカーネーション。
そして、

4/25/2025, 4:41:30 PM