珊瑚

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私は、あのころ、小学校で国語の授業を受けていました。


キーンコーンカーンコーン

6時間目のチャイムだ。

あ〜〜めんどくさいなぁ、次国語だよね〜?

『そうそう、眠くなるし、普通にめんどい〜』

何気ない会話。

『はい、じゃあ教科書186ページ開いて〜!』

『『はぁ〜い』』

『今日は【日常】について話し合いましょうね』

日常かぁ……。う〜〜ん、日常……学校がつまらないとか?う〜ん、友達と話す?う〜〜〜〜ん、……………


『………、ねぇねぇ、なんか変なにおいしない?』

え?におい?、……
…あ、ほんと、  ゴォォォォォォォォ!!  だ。

ガシャァァァァン!!ドガシャッ!!

……何が起こったかわからなかった。巨大な猛獣が学校を襲ってきたの?というくらい、大きな地鳴り。
そして大きな揺れ。

教室の掃除ロッカーからほうきがバタバタと倒れ、棚の上に飾っていた、運動会のトロフィーも、ガシャンと落ちた。

『あ、トロフィー、』 

そして、天井にあった蛍光灯、扇風機が、机のうえに、落ちてくる。

怖い。



みんなで、校庭に避難しました。先生の言うとおりに私たちは、校庭に体育座りをして、おとなしく待っていました。

『…………津波が、』『…………どうしましょう』
『……………ここなら平気なはず』

先生たちは、何を話しているんでしょうか。

『ねぇ、津波が来るんだって…!!』

え?津波?でもここ、高台にあるから平気じゃない?

『え〜〜、まぁ確かに、』

平気だと思ってました。

その数分後、"黒い何か"が、家を、街を、飲み込んでいくのが見えました。

『生徒のみんな落ち着いて〜!ここは高台だから津波は来ないから、大人しく校庭で待ちましょう!』

ほんとに。?

『ねぇ、これ、ここまで、来るんじゃない…?』

……………、

私は、先生たちが言うなら平気だと思ったが、
やっぱり、"アレ"は此処まで来ると、何故か思ってしまった。

わからない、先生たちの言うことが正しいの、?

もっと、高いところに逃げたほうがいいの、?

わからない……

『いくよ!!逃げよう!!あそこの山なら!!』

友達は、私の手を引きました。

私は先生に怒られるのが怖かったです。

でも、………


私たちは必死に山を登りました。後ろから聞こえる、家が崩れる音、津波が迫る音。

山に登りきり、学校のほうを見た時、もう、学校はありませんでした。


先生は?他の友達は?……、あれ、お父さんお母さん、、お兄ちゃんは…………、?


『今日は【日常】について話し合いましょうね』

【日常】とは。  脆く、尊いもの。
         奇跡のような日々。………、
…………、当たり前に、お母さんに、行ってきますと言えること。学校に行ったら、友達がいて、先生がいて…、おはようって、言える、こと。


失ってから、なんで気づいちゃったかなぁ……。



【平穏な日常】

3/11/2026, 11:07:34 AM