彼を避けて3ヶ月が過ぎた。
始めは毎日のように来ていたメッセージも、3日置きとなり、1週間置きとなった。
そして今日まで2週間連絡がない。
もう連絡が来るはことないだろう。
スマホを鞄にしまう。
これで良かったんだ。
帰り支度をして会社を出る。外はパラパラと雨が降っていた。
僕はそのまま歩き出した。雨なんてどうでも良かった。
ぽつぽつと雨がかかる。だんだんと勢いが強くなってきた。
流石にまずいかもしれない。
歩みを早めようとしたとき、ふっと影が落ち雨がやんだ。
僅かに遅れて、誰かが傘を差してくれたことに気が付く。
「あ、ありがとうございま…」
そちらを向き、お礼を言おうとした自分の声はすぼみ雨音にかき消された。
「どうして…」
(テーマ:恋物語)
5/19/2024, 9:33:16 AM