とある恋人たちの日常。

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 機嫌がいい時は無意識に鼻歌を歌ってしまう。それは俺だけじゃなくて恋人もそうだった。
 
 キッチンから恋人の楽しそうな歌声が聞こえる。
 あまり歌は得意じゃないと言っていたのに、リズミカルに歌う彼女の声は自然と俺も嬉しくなってしまう。
 
 上手かどうか、というより。彼女の歌声と言うだけで十分幸せを感じる。
 そしてお腹を空かせるかぐわしい匂いに鼻も誘われてしまう。
 
 この匂いは、俺の好物の匂いだ。
 
 それで彼女の機嫌がいい理由が分かる。
 
 今日も俺は幸せです。
 
 
 
おわり
 
 
 
五二一、君が紡ぐ歌
 
 
 

10/19/2025, 1:32:10 PM