星、夜に光る星

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赤い太陽は向こうへ沈むが
青い波はこちらまで寄った
 私が立っているのは砂の上
 砕けたガラスの砂に流す血

冷たい風は私を前へ押すが
纏わりつく波が押し戻した
 血は冷たい砂の間を流れて
 波を少しずつ赤色に染める

此処から望む太陽は
果てしなく大きくて
此処から望む赤色は
不気味なほどに深い

遠くで誰かが言った
すでに近いだろうと
近くで誰かが言った
死んで欲しくないと

波の色は変わって行った
太陽へと近づいて行った

そして私は風に押されて
太陽へと一歩踏み出した

もう、抵抗する事もない



題材【それでいい】より
時間がある日は、題材ごとに書き進めて行くのをやります。




day1【大切なもの】
昔々、神々が天界と下界を行き来し、下界の人は争わず幸せに暮らしていた頃。一人の女性が亡くなりました。
その女性の名前はルチア。美しい姿と心を持っており、神々に愛されておりました。彼女は夫と二人で幸せに暮らしておりましたが、病で先立ってしまったのです。
天界の神々は嘆き悲しみ、夫も嘆き悲しみ、ルチアは天界に最も近い所で火葬されました。
その数年後のある日、下界と天界を繋ぐ道に、一人の若い青年がやって来ました。
「天界におわす神々よ、どうか私の願いを聞いておくれ。」
青年は酷く悲しげな様子で請いました。しかし、何度請うても天界からは誰も返事をしてくれません。男はとうとう泣き出してしまい、諦めて帰ろうとしましたが、その時天界から見兼ねた一人の神様が声をおかけになりました。
「可哀想な青年よ、何をそこまで悲しんでいるのだい。」
青年は立ち止まり、泣きながら言いました。
「ルチアが、私の大切なルチアが死んでしまったのです。」
その神は驚いたように仰いました。
「成程、お前はあのルチアの夫なのか。ならば一つだけ、願いを叶えてやろう。」
すると青年は少し嬉しそうに笑い、答えました。
「ー

4/5/2026, 4:19:53 AM