木弓るん

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時間よ止まれ

どれほど奇跡を願っただろう
どれほど都合の良い魔法を欲しただろう

護ると誓った君は
僕の手の届かない距離で
だけど視界にははっきりと捉えられる位置で
その儚い命を奪われようとしている

気付いた瞬間駆け出したけれど
とうてい間に合いそうにない
僕と君の間を呑気に歩く人々は
まだ異常に気付いていない

諦めたくない
諦めきれない
短い時間のはずなのに
果てしなく長い時間のように感じられて

刺客の手の動きがスローモーションに見える
走る自分も全然思うような速さが出せない

いっそこのまま時間よ止まれ
止まってくれ
そうすれば君は生き延びられるのに

9/19/2024, 2:50:14 PM