あの家にあった貝殻のモビール。
あの子は一体何歳になったんだろう?
ミステリー。
全てを嘘と気持ち悪さで表現しようとしている。
粉々になった貝殻。
誰かが欲しがる答えを知っている人。
その人を追っている。
全ては貝殻の外側に。
あの子がモビールから離れた瞬間、壊れた何か。
たまに聴こえる癒やしの声に、
何度も騙された。
正しさなんて知らないくせに。
愛。
それを探していたのか。
貝殻は粉々なのだ、貝殻は粉々なのだ。
もともとそこに何も探していたものは無かった。
愛なんかなかった。
記憶なんて嗅ぐんじゃないよ、時々場面一つ思い出すくらいが
美しいってもんだよ。
嘘と気持ち悪さで美しさになるんだ。
あの子の名前も、顔も覚えていない。
それでも、あの家にいたあの子を知っている。
それだけのことで幸せを感じて
いる…。
双方向に目を向けると、顕になった一つ。
貝殻の破片。
9/5/2023, 1:30:23 PM