「夢の断片」
夢を見た。
またみんなで会える夢。
高校のとき、よく通ったクレープ屋で、
とりとめのない話を永遠と。
すごく幸せな夢だった。
そう感じたのも束の間、ふと気づくとそこはいつもと何ひとつ変わらない自分の部屋だった。
なんだ、夢か。
夢見心地な頭を現実に引き戻し、スマホを手にとる。
画面には、通知が1件。
「じゃあ、お墓参りは来週の日曜日で」
と送られてきていた。
そのまま文を眺めていると、了解です系のスタンプが次々送られてきて、上へと消えてしまった。
焦って、私もその系列のスタンプを送る。
ひとり、ひとりと既読が増える。
そこからトークは進むことなく例の日曜日を迎えた。
全員分の既読が、つかないままで。
卒業の日に交わした約束は、実現することなく儚く砕けたのだった。
もう、断片すら見つからない。
11/22/2025, 9:34:20 AM