語り部シルヴァ

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きっと明日も

少し早くなった夕暮れは帰る時に
素敵な夕焼け空を見せてくれる。
部活も試合を終えて卒業の形で退部。
おかげで学校が終わり次第彼女と帰る時間が
毎日できるようになった。
今までは部活があったから一緒に帰れるなんて
夢にも思ってなかった。

ただ僕は電車通学。
だから彼女を家に送ってそこから帰る。
彼女の日常の景色に僕がいるのはなんだか嬉しい。
彼女が普段から見る景色、踏みしめてきた道。
帰り道を理解する度に彼女をまたひとつ理解した気分になる。

そんなことを思いながら彼女と話をしていると
あっという間に着いてしまった。
寂しいが...また明日だ。

「今日もありがとう。また明日だね。」
「だね。また明日。」

彼女が家に入るのを確認して帰路を目指す。
さっきまで歩いた道を引き返すこの寂しさは秋のせい。

きっと明日も、君のおかげで素敵な1日になるよね。
そう考えると帰り道が少し明るくなった気がした。

語り部シルヴァ

9/30/2024, 2:44:44 PM