言葉と想い

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私が小学生の時の話。
その頃の私は小学3年生。これまで転校が多く、ほとんど友達がいなかった。もちろん、何人か友達はいた。その中で男の子の友達がひとり。今でも、私の大事な友達だ。
男の子とはほとんど毎日一緒に登下校をしていた。これが私の日常。
私が小学6年生になる時には夏休み前に転校することがもう決まっていた。
私が転校する前の登校、最終日。
今思うとなぜあのようなことをされたのか分からない。
同じ委員会の男の子。この子は私の友達である男の子と友達同士なのだ。私が校舎を出ようとした時に突然後ろから呼び止められた。なんだろう?何の用だろう?そう思った。
「転校するんだろ?」そう言われ、私にあるキャラクターのキーホルダーを渡された。え?何?と聞こうとした。予想もしていなかったことを言われた。「あいつに会って絶対渡せ、絶対だぞ!」と必死に私に向かって叫んでいた。驚きのあまり声が出なかった。下校時刻になった。私は今日も友達である男の子と帰るつもりでいた。あと、あのキーホルダーについて聞きたいこともあった。だが、その私の計画は一瞬で壊れた。たまに私と話してくれる女の子。その子に「一緒に帰ろう」と言われた。断れない性格である私は承諾してしまった。今では、とても後悔している。あの子には悪いが、断れば良かったと。そのまま、友達の男の子とは直接話すこともキーホルダーを渡すことも出来なかった。下校中に友達の男の子が誰かと話している声が聞こえた。一瞬だけ。とても寂しそうな声だった。今でも覚えている。

いつまでも捨てられない、キーホルダー。いつか、再会した時に思いを伝えられたらと思う。

お題 いつまでも捨てられないもの

8/17/2023, 12:22:40 PM