ふんふんと鼻歌を歌いながら、ローテーブルを窓辺に引っ張っていく君。
また何かやるのか、とキッチンの流しで米を洗いながら眺めていると、スリッパをパタパタ言わせながらリビングから出ていった。
と、思ったら直ぐに座布団を抱えて帰ってくる。
そして、またリビングを出ていった……あ、帰ってきた。
今度はトイレに飾っていた益子焼の一輪挿し、生けてある花を見て合点がいった。
ああ、十五夜か。
月日の経つのが早いこと、と米と水を入れた釜をセットして炊飯器のスイッチを押した。
さて、お月見だんご、どうしようか。
テーマ「たそがれ」
10/1/2023, 5:38:27 PM