なけなしの金をはたいて
学校終わりに飲み歩く
カラオケになだれ込んで夜を明かす
酒でカラカラの喉を振り絞って
叫ぶように歌っていたあの曲は なんだったっけ
楽しい時間がいつも終わることを知りながら
先のことを思い詰めることも怖くて
次の日もまた、同じことを繰り返す
いつしか 玉突きみたいに
押し出されるように大人になって
押し付けられた多くのものを
ただ受け入れるしかない日々は
後退ることも
進むこともできない
大人になっても 僕は空っぽなんだって
行き場のないむなしさが
身体中を何度もはねかえる
夜に取り残された間抜けな月が
ぽかんと浮かぶ下で
叫ぶ
声が、枯れるまで
…『声が枯れるまで』
10/21/2024, 12:34:57 PM