灰田

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「ふたりだけの秘密」

★君を傷つけるひとは、いなくなってしまえばいいじゃないか…?

時間のはざまに置いていって、それで済ませてしまえば良かったんだ。
何であんなヤツ助けに戻ったりしたんだよ…

時間を自由に行き来する君の能力なら、そんなこと簡単だったのに。「ふたりだけの秘密」にしてしまえば、誰にもわかりはしないのに。

あいつは君を付け狙っていた。あいつの能力は僕たちが時間を移動することで出来た、新しい世界を壊してしまう能力だ。
あいつは、古い世界が好きなんだよ、既得権益が好きなんだ。

自由に生きれる世界を嫌うなんて、どんな悪者だよ、その上、君の能力を恐れて君を殺そうとしたんだよ?
…何で、助けたりなんかしたんだよ!

☆助けなきゃいけなかったの。
あなたの抱く殺意は、せっかくあなたのために創った世界から、あなただけを弾き出してしまうのよ。

もう、新しい世界は当分創れそうもないの。
私たちが抱いてしまった殺意こそが、その世界から私たちをスポイルする。

もし、彼を殺してしまっていたら、「この私たち」ではもうそこまで辿りつくことは出来なかった。

今は時を待つの。
ねぇ、わかって。

また最初から、創り直しだけど、今度こそ…
あいつには見つからずに、「あの世界」に辿りつくルートを見つけよう?

「ふたりだけの秘密」を、…しっかり創り出そう?



5/3/2024, 12:34:24 PM