わたしが初バイトの初任給で買ったのは、本物そっくりな黒猫のぬいぐるみ。大きさもシルエットも本物の猫みたいで、つぶらな瞳が可愛くて、「うきゅ」と名づけた。こう、首の後ろをつまんで、小首を傾げさせて、「うきゅ?」って言わせるの(わたしが声をあてるのだが)が好きだ。
そんなうきゅだが、購入初夜は邪悪な気配だった。一緒に寝て起きたら毒気が抜けて、可愛い「うきゅ」になった。
そんな「うきゅ」の目を当時の友人はまともに見られなかった。悲鳴をあげて逃げ惑い、目を隠して顔を背けて必死だった。まあ友人も時と共に慣れていくのだが、何故そんなに「うきゅ」が友人を動揺させたのかは謎のままである。
【君の目を見つめると】
4/6/2026, 10:56:50 AM