山百合

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・4『視線の先には』

Kの目力に負けて今しがた起きたことを白状した。

Kは
んだそのクソガキありえねー
と言い忌々しい、という表情をした。

じゃあ私は一旦着替えに戻るからと、来た道を歩きだす。
Kも何処へ向かう途中なのかは知らないが隣を歩く。
自転車を押しながら歩くとKにごく自然に交替させられた。

この自転車今日借りていい?とKがおもむろに言う。
私も今日はもう乗るつもりがなかったのでいいよとOKした。

Kは私の顔を見て得意そうな顔をして(なんでだ)
笑った。視線の先には何か企みがある気がしたが
あえて触れないでおいた。
Kはあっという間に何処かへ行ってしまった。

【続く】

7/20/2024, 12:41:12 AM