炬燵の上、カゴの中に山盛りに積まれていたみかんは殆ど落っこちてしまった。それもそのはず、ガタガタと揺れる炬燵のせいで。床の上、ころりと転がるみかんに思わず手を伸ばそうとするも、後ろからその手を柔らかく絡め取られる。「これ、こちらに集中せよ」耳元の甘い囁きが却って今は苦しい。嗚呼目の前に転がるみかん、後で回収するしか無さそうだ。
12/29/2024, 10:21:40 PM