ごめんね、また約束破っちゃった
約束だよって言ったのにね
彼女は、そう言って私を見上げてヘラヘラ笑う
そのヘラついて、びくついた笑顔のせいで
彼女は人から嫌われる
何度目だろうね?
あんたが、約束破るの
その度に私、胸の奥が冷たくなっていくよ
怒るのも諦めるのもめんどくさいよ
それでもまた私が彼女を部屋に入れるのは
きっと壊れっぱなしでいられる彼女が
少しだけ羨ましいからなんだと思う
そう思う自分が嫌で
それを彼女に知られたくなくて
私は彼女をそっと抱きしめる
ごめんね
腕の中で静かに呟かれた言葉に
私はまた沈んでいく
6/3/2025, 7:47:59 PM