いしか

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クリスマスの過ごし方。

……、検索するものの、私は一人。
恋人なんて居ないのだから、一人のクリスマスは当たり前で、クリスマスという言葉を取っ払ってしまえば、ただの休日でもあり平日だ。


そんな私なくせに、クリスマスの過ごし方なんて検索するなんて、なんて馬鹿げているのだろう。

〜♪

聞き慣れた着信音を聞き、私はスマホを取り出す。そして着信の相手は………


「……げっ!!」

中学の同窓会で再開し、それから、なんだかたまに連絡を寄越すようになった男。

桜庭 和樹(さくらば かずき)


私の、初恋の人だった奴。

今でも変わらずかっこいい顔だし、とてもモテている男。

中々見る目があったなーと私は思うけれど、彼はそのモテるのを鼻にかけ、チャラくなっていた。

見た目は好青年に見えても、私にはそのチャラさが嫌に思えて仕方なかった。

「………もしもし、予定なら空いてないけど?」

「出て第一声がそれ?まぁ、合ってるけど」

「じゃあ、もういい?私これから買い物の予定があるの」

「あ〜!!!待って!!!買い物、付き合いたいっ!!」

「いいよ!つきあわなくて!迷惑!!」

「迷惑でも一緒に買い物したい」

「駄目っ!絶対にイヤッ!!」

私がそういった後、沈黙が流れた。

………………………………



「…………何?何で黙ってるの………?」

「いや、あの……、何というか思ってよりこたえたわ……」

「…、何が?」

「秋月(あきづき)に駄目、とか、イヤッとか、迷惑って言われるの」

「……何でこたえるの?こんなの平気でしょ?チャラい桜庭なら、言われ慣れてるんじゃないの?」

「その言い方も中々だな……」

「……落ち込むなら、今までのチャラかった自分の行いに対して落ち込んでよね」

「うん。そうだな……」

何で私の言動でここまで落ち込むの?
笑ってヘラヘラして流しそうなのに。


なんか、こっちが、悪いことしたみたいじゃない。


「………桜庭……」

「………何?」


「今、新宿駅の南口に居るから、来るなら来れば」

「……えっ?良いの?」

「その代わり、本当に買い物するだけだからねっ!変なこと想像しないでね」

「うん。想像しない!」

「桜庭は?今どこに居るの?」

「俺、今渋谷駅」

「じゃあ、隣ね。15分で来て、15分たっても来なかったら、私は行くから」

「行くっ!!絶対に15分で行くからっ!!」

そういうと、ブチッと電話をきられた。

「……落ち込んだり、元気になったり、忙しいな〜もう…」

そんな事を言いつつ、笑顔になっている私がいる。

早く来い。
沢山買い物で連れ回してやるんだから(笑)

12/25/2023, 11:12:20 PM