「別れ際に」
君の微笑みが頭から離れない。いつまで経っても思い出してしまう。あの時の君は、とても輝いていたから。僕は眩しくて、目を閉じてしまった。でも本当は君のことをもっとちゃんと見ていたかったんだ。そんなことに気がついたのは、随分と後になってからだった。僕の手はもう二度と君には届かない。もしかしたら、君に触れられたことなんて一度たりともなかったのかもしれない。それでも、やっぱり。僕は君とお話ししたあの時を、あの空間を、そして君の柔らかな表情を、忘れることはないのでしょう。あれは確かに存在したものだったから。
穏やかな時を過ごせて良かったのだ、と。僕は自分に言い聞かせるのです。君の為に。僕自身の為に。それでは、また。
9/28/2023, 11:47:15 AM