十人十色
こんな言葉があるように
人間は色んな人がいる
普通でなくていい
個性を大事に、大切に
個性を持つのが大切だ
もう聞き飽きてしまったその言葉
愚直に信じそうあろうとした
かつての私
確かに突出しているものは
大事かもしれない
確かにそのような人が
輝くのだろう
でも、私はいつの日か
その言葉を信じなくなっていた
色とりどりに輝くのが
私達だったなら
その鮮やかな色が混じった時
何色になるのだろう
灰色か黒か
混ざりあって主張する色達は
恐ろしい色になっていく
私が誰よりも進んで
黒色に染めていると気づいたから
透明になるよう努めた
薄いパステル色にはなれない
どんな色と混ざっても
可愛らしく染めるパステル色には
綺麗な白色にはなれない
どんな色と混ざっても
穏やかな色に変えてしまう白色には
それなら透明色になるしか
ないじゃない
どんな色と混ざっても
何も変わらずつまらないだけの透明に
いつしか私の色は消えていった
私の色を受け入れてくれる
美しい色が消えたから
自分で隠して消していった
いつの日か私の色が
輝けるそんな世界が
出来たらいいな
そんな幻想を抱く私は
今日も透明になる事を
目指すんだ
1/8/2023, 11:12:00 AM