「君の背中」
わたしの前の席の男の子は 頼もしいクラスのムードメーカーだった。
そして 私は彼に密かに恋心を抱いていた。
そんな彼は 夏休みを境に学校に来れなくなった。
癌になったのだ。
最後に見た姿は終業式の日の教室で見たいつもの 後ろ姿。たくましい背中だった。
クラスメイトをグループに分け 一グループずつお見舞いに行くことになった。
最初の何回かは元気な姿を見せていたが 次第に髪は抜け 肌は青白く 骨が出てきた。
あんなに たくましかった背中は ほぼ骨と皮になってしまっていた。
どんどん弱っていく彼を見るのは想像以上に辛く 病室を出てわんわん泣く子もいた。
半年くらい経って彼は空へ羽ばたいた。
みんなが悲しんだ。
中々立ち直れなくて数日 学校を休む子もちらほら。
そんな暗い教室に彼のお母さんが来て 無言で彼が生前に残したクラスメイト一人一人への手紙を手渡しで配った。
みんな目を涙で霞ませながら開き 微笑みながら読んだり ボロボロ涙を落としながら読んだり。
いつも厳しい めったに泣かない先生でさえ目を抑えながら雫を落としていた。
私もボロボロ涙を流し 微笑みながら読んだ。
内容はみんな違った。
でも、一言だけみんな書かれていた文があった。
「俺は最後がこのクラスで幸せでした。みんなに囲まれて笑顔で過ごしていた日々は当たり前のようで 当たり前じゃなかった。だから幸せと思える今日を大切にしてね。」
幸せがどんなに大事か 生きるってどんなに尊いことか。
何気ないこの一分一秒を生きていれることに感謝をしていかなければならない。
お題かけ離れすぎててごめんなさい🙇🏻♀️🙇🏻♀️🙇🏻♀️
2/9/2025, 3:06:35 PM