チャイムが鳴ったら起立して礼して着席する。人生の何分の1にも満たない青春という期間はこうして毎日すぎていくのだ。
「黒瀬くん!」
「ひ、響暉先輩!」
どいつもこいつも女は甘えるような胸糞悪い声で呼びかける。
「どうしたの?僕になんか用?」
営業スマイルで返せば
「呼んでみただけ…///」
(やっぱり私に気があるんだわ…両思いよね…!!)
「あ、やっぱりなんでもないです…」
(続き、気になりますよね?早く振り向いてよ)
あぁ、やっぱり毎日はつまらない。
「なぁ、クロっち。俺さ、男なんだけどよ、クロっちのことそーゆー目で見てるっていうか…クロっちに惚れちゃったんだよね。困らせる事はわかってんだけど…」
ついに男まで落とす日が来るとは思わなかったが答えはNO一択だった。
「そっか。でも僕はその気持ちにk」
「琥珀先生がいるからか?琥珀先生が…好きなのか」
「…琥珀先生か。僕は琥珀先生を…やっぱり秘密かな。気持ちはよくわかった。じゃあ僕の事、落としてみてよ?楽しみにしてる」
親友ポジションにいるとある男子生徒Aはその場を去った。
「奇遇だなぁ、琥珀せんせ♡盗み聞きとは良い趣味してますね笑」
ふーっと深く息を吐き出したヤニカス先生は無理矢理キスをしたうえに口の中に噛み跡を残した。
「俺の事試してんの?あんま浮気してると本気で堕として俺がいなきゃ生きられない身体にするからな」
「不安ですか?俺が誰かに取られるの」
「どうせクロは俺んとこに戻ってくるんだろ?不安も心配も微塵もねぇよ」
目の奥に闇を含んだ微笑みは病みや独占欲がドロドロに混じりあってゾクゾクした。
これだよ、これ。琥珀のこういう内に秘めてるこの姿が僕の……✕✕✕✕。好きだよ、琥珀。でももっとぐちゃぐちゃになってもらわないと、僕満足出来ないんだよ。楽しみにしてるよ、琥珀先生?♡
題材「好きだよ」
4/5/2025, 11:51:59 PM